新しいパウダーボード「konayuki」の開発物語

Concept

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北海道滞在中、ニセコワイスホルンに行ってきました。
シーズン前にお知らせしたように、今期はヒュッテワイスホルンと雪上車での山頂までのサービスをお休みしました。
昨今の経済状況やオーナーであるオバチャンの体調も鑑みると致し方ない決断でした。
この場所でいつも滑っていたワイスホルンのいつもの仲間たちと、山に登ります。
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そろって一緒に滑るのも、実は今年は5月になっていますがこれが最初です。
雨の中でしたが、やっぱり最高に面白い斜面でした。

世の中は益々便利さと早さを追求する中で、発展なのか?(退化なのか??)・・・ 日々変化の中に進行していきますが、このニセコの山奥のヒュッテにはそんな世の中とは関係なくここだけの時間がゆっくり進んでいました。
不便さの中に、豊かさがあった気がします。

薪ストーブの炎、湯飲みに注ぐシングルモルト、仲間たちとの雪山話。
鉄に赤くなる温泉の他に水道からお湯は出ません。 夜10時を過ぎれば消灯です。
便利さや快適さは少なかったけれど、雪の量は半端無くタップリありました。
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斜面の雪を奪い合うことは無く、分かち合える場所。
それがワイスホルンでしたが、逆に言うと訪れるお客様の絶対数が少なかったからそれだけの環境にあったともいえます。
ニセコが外国人に溢れ外国資本の元に開発され、何でもありの尖がりボードに攻められている中に、50年前にニセコにリフトを架けた男たちのロマンと、純粋に山や雪が好きな人たちの空間が残り、今まだ少し感じられるような・・・
最後の場所だったんじゃないかと思えます。

今年の豪雪は各地でも大きな被害を与えてしまいました。
人が住まなかったヒュッテも例外ではなく、雪の重さに耐え切れずに大きな被害を蒙ってしまいました。 
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今後またいつか再建できるのかどうかと聞かれたら・・・ 俺は即答できない程のダメージです。

今日この話をするのは、Konayuki Snowboards にとってもワイスホルンは大事なスタートの場所でもあり、何よりワイスでテストされて判断することも多かった場所でもあるからです。
そしてKonayuki Snowboards のユーザーの多くが、ここ場所でKonayuki Snowboardsに出会い購入されているので、現状をお伝えしなければならない責任と思うからです。
ヒュッテの状況が酷く、今後の再開の目途が絶望的になった今、それを広く多くの人に出さないほうがいいという意見も仲間の仲にはあったのも事実・・・
しかしこの場所は、Konayuki Snowboardsのルーツのひとつでもあるのです。
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いろんなことを経験してきた時間。 
CHIEMSEE Friends, 痛い目にあったegf ・・・
最高の斜面と、最高の仲間、最高の時間。 
それらの全てがKonayuki Snowboardsにも込められています。
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間違いなくひとつの時代は幕を降ろしたのかもしれません。
あまりも悲しすぎるけれども、それを受け止めなければならないこともわかっています。
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まだ終わりじゃないのかもしれないけれど、感謝と共に・・・
山頂からノートラックのバーンに感激する、このときを覚えている俺がいます。
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ワイスホルンでの思い出は、ここで滑ったり滞在した方それぞれに思いはあるでしょう。
皆さんの心の中で永遠にこの場所が愛されることを、願いながら・・・
何か次の作戦がないのかも考える俺でもあります。

ただ言えることは、間違いなくこの場所は日本の宝なんだと言うことですicon:animal_11


| MOTOKI | 2012.05.03 (Thu) |

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いろんな考えがあっていいことを前提で、いろんなStyleを認めたうえで・・・
おたく、何やってる人? って聞かれたら・・・
僕は、「スノーボーダーやっています」って答えたいと思っている。

Konayuki Snowboardsにお問い合わせいただく中にも、スノーサーフィンみたいな動きで・・・
とか、サーフボードみたいなボードでとか・・・
この『みたいな・・・』は、ボードを設計する中で僕にはないのです。

もちろん僕自身SURFINGもするし、海も大好きでいい波を探す喜びもわかります。
どちらかというとサーフィンのあれこれに時間を費やす方が、生活と脳みそのウェートをたくさん占めているかもしれない程です。
サーフィンが僕の人生に与えてくれてきたものは強烈で、『SURFER』でよかったという喜びと、海と波と仲間には大きな尊敬と感謝しかないのです。
SNOWBOARDINGの中にサーフィングの動きを真似ることもあれば、リップを見つければ誰よりもピップに当て込もうと動くし、雪のスプレーに絶叫するのも日常のこと。
しかしそれはSNOWBOARDINGのライディングのひとつのパートで、それと同じくらいいい雪の大きな斜面にラインを描きながら自由に滑り、もしくはコーデュロイのバーンにスライスさせた深いカービングトラックを刻むことも、林の中にこぼれる光の中に細かなスプレーを連続させて木々の間を降りてくる・・・
全てを含めての 『SNOWBOARDING』 がたまらなく好きです。

波に乗っているSURFERとしての喜びを知りリスペクトした上で、SNOWBOARDERとして山や雪と戯れて滑り続け、その気持ちを分かち合える為のボードを提案できる最高のSNOWBOARDS MAKERでい続けたいと思っているのです。
僕の中ではこれらはオリジナルな 『SNOWBOARDING』 で、残念ながらSURFINGの延長でも真似でもないんだよね。
僕はスノーボーダーとしてこの世界に生きてきて、この遊びを楽しみながらもこの本気のスポーツの世界で勝負もしてきました。
スノーボーダーであることを誇りに、本気で滑ってきたんだよね。

単純に海でスノーボーディングできないように、『サーフィン』は海で『SURFING』したいし、なんでも同じじゃないんだよね(笑)。

寒くならなきゃ雪は降らない。 
だからこそ冬山にいる時はもちろんのこと、どんなに呑んだくれていたとしても冬の時期には『山』や『雪』にワクワクし続けて、『SNOWBOARDING』に夢を観て、スノーボーダーとして滑り、ここまで生きてきたというわけです。
誰よりも多くの時間を、いろんな場所でたくさん滑り、たくさん転び、それこそ子供から大人まで凄い数のプロからビギナーまでのスノーボーダーを、毎日見て一緒に滑ってきたのです。
そこで感じたことや面白そうなこと、原理的な考えや得たもの、経験してきたノウハウがブランドコンセプトの大前提としてきたボードなので、一番スノーボードらしいスノーボードを、真面目に正直にシンプルな構造で創りたいこと以外ないのです。
生意気なようですが、ホント スノーボーディングしてきた自信もあるんだろうね。
撮影とか仕事の為じゃなくて、自分の最高に楽しい『SNOWBOARDING時間』のためにね。
そういうことなので、『らしい』はあっても、『~みたいな・・・』は僕にはないのです。

さて、ではスノーボード創りの基本は・・・
①よく走ること。 ②素直に曲がること。 ③そしてきちんと止まること。 
基本はこれだけ、とてもシンプルです。。
気持ちよく走らせる為に、どうしたらいいか? 
あなたの素敵なターンを、もっと演出する工夫を求め。
そして、適切なタイミングに適切な量だけスライドさせられるゆとり。
そんなスノーボードを極めたいわけ。

サーフィンは基本的に波を刻み、カービングラインの連続で走らせていきます。
簡単に言うと加速させる為には、サーフボードのボトムに集まって流れる水を、如何に速くフィンの間を抜けて後方へ流すかにかかってくる。 だからサーフボードのボトム形状は複雑で、シェーパーの腕が試される。 そして厳密に言えばサーフボードもフィンもドライブがかかって多少はシナルけれども、スノーボードのようにボード全体のシナリがパフォーマンス性を表現することはないのです。
形もサーフボードのシェイプは真ん中が膨らむアウトラインを持ち、動きながら傾斜を変化させる波にフィットするようにノーズにもテールにも反り(ロッカー)があるけれど、フィンが水の中にあるときに、真横にスライドさせることは出来ないんだよね。
テールの形をかえたり、フィンの大きさに変化をつけることでルーズにすることは出来ても、基本は斜面にレールを入れることで動きを決めています。
 
 それに較べてスノーボード性能の究極は、カービング性じゃなくてスライドの量のコントロールに尽きるともいえるよね。
昔W-CUPを転戦していた頃に乗っていたSuper-Gのレースボードは、長さも180cm以上、サイドカーブは20m超えもあり、20mm近い厚さの硬いボードはとてつもなく速く安定して滑ることができました。 だけれど、切れて走るだけの速いボードでは・・・勝てないんだよね。
乗っていて楽しくて、尚且つ安定していて勝てるいいボードとは、どのスピード域でも適当な分を上手に「スライド」させられるボードかどうかなんですよ。

サーフボードとスノーボードの形状を較べてみても、ノーズやテールの役割は似ているけれど、ターンにはまったく別のものだとわかるかな~?

Konayuki Snowboardsのスノーボードは、外側に張り出したノーズの膨らみのアウトラインがターンを作ることは無く、あくまでくびれたサイドカーブとシナリとその戻りがターンを決めます。
ノーズの役割は重要で、動かない雪の斜面でも沈まない浮力や走破性、深雪でも高速で安定して滑れたり、震動をなくす為にどう機能するのかを考えてデザインしての形状です。

テールは・・・ 奥が深いんだよ~ 非対称まで含めて語り始めたら大変なことになりそうですので、また今度ですね。

いずれにしても、LOVE SNOWBORDING.
全ては最高のSNOWBOARDINGの為に、純なSNOWBOARDERとして俺は楽しみたい!

May I ask your name・・・icon:animal_11?


| MOTOKI | 2011.11.04 (Fri) |

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さてボードのコンセプトを決めていく上で、何をイメージしてサイドカーブを決めていくのか・・・? 
それはボードのプロフィールを決める上で重要で大事な作業です。

前回お話した美神と月讀に付けた8,6m、8,0m、8,6mのサイドカーブと、しなり具合の調整の中で、大事に考えたくてイメージしたのは、エッジを切り返してからのボードが作り出そうとするラインです。 
スノーボードはただ真っ直ぐ滑り降りるだけの板ではありません(それはそれで楽しいんだけれどね)。
素敵なカーブを作り出すことが、ハイレベルのスノーボードの役割でもあり、スノーボードメーカーの使命でもあるのです。

ボリュームのある尖がって大きなノーズのボード重心はおのずと前にあるので、ボードは黙っていても下に向かっていこうとしますが、エッジが切り替わって一瞬ニュートラルになったときに、『フワッ』と感じる 『遊び』 や 『間』 を楽しめるようにデザインしました。
エッジを切り返して直ぐに方向を変えて、曲がって行こうとするボードではありません。

テクニカルな動き重視のツインとは違って、基本的にKonayuki Snowboardsのボードは、緩く一回外側に行こうとしてから踏み込んだ分だけグーッと曲がってきます。
そしてフォールラインを過ぎたらボードはグリップし過ぎないで抜けてくるように、ディレクショナルボードのもつ直進性の高さを活かして作ってあります。

わかるかな~? 真円だけのカービングだけではなく、切れも走りもある放物線なラインが得意なのです。
それは整地されたバーンだけでの話ではありません。
深雪でも多少の悪雪でもバンクでも、冗談抜きでアイシーなパックでも高いアベレージでボードが素直に動いてこそ、それが 『性能』 なのです。
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美神・月讀のボードに合ったアウトライン、厚みのあるウッドコアが作るミッドフレックスの素直なシナリと戻りの具合。
ボードが主張し過ぎず出しゃばらず、あくまで乗り手が好きなように操作できる面白さがこれらのボードにはあります。

乗りにくさも個性ですが、乗りやすさは何よりも 安心と楽しさ、そして次の可能性を創造していくのではないかな・・・と思っています。

最高に楽しい、Snowboardingを・・・icon:animal_11

| MOTOKI | 2011.11.02 (Wed) |

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スノーボードのアウトラインには、サイドカーブがついています。
サイドカーブの大きさは、ボードの特長によってそれぞれが違ってきます。
たとえばスピードを出して滑るGSのレースボードはおのずと大きなRとなりボードは硬くなります。回転性の必要なスラロームのRは小さなRとなり、しなやかなフレックスとなります。
このRとは、アウトラインが作り出すカーブ半径のmの大きさになります。

このサイドカットのRadiliusは、カタログのデーターだけで判断することは出来ません。
なぜならボードはしなる事によってターンして、しなりがエッジのグリップを作り、シナリ具合によってはRは紙上のデーター以上にきつくなるからです。

美神と月讀は同じアウトラインでシェープしてありますが、テールの形も違いセンターから後ろの硬さも違うので、シナリの具合は違い乗り味も自ずと変わってきます。
この2本のサイドカーブは、幅のあるノーズからウエストに向けて8.6m、ウエストから後ろ足にかけては8、0mのキツメのカーブ、そして14mmのテーパーを持つテールにかけては8,6mと3つの複合のRを組み合わせてあります。
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サイドカーブはボードのシナリ具合とセットで考えないと意味がありません。
ターンのどこでどんな風にシナリ、どんな乗り味を演出するか・・・
ボードを設計する醍醐味は、まさにここにあり経験値とセンスが出ちゃいます。
(ちなみに融合シリーズは5つのサイドカーブを使っています。)

月讀はテールに張りをつけてある分、セットバックの位置も美神よりも20mm下げてあるので、より踏み込んで乗ることも出来、スピードのも強くなるわけです。
美神はテールがスプリットになっていて、尚且つテールにもアップがあるので、取り回しの軽さがつくられ、乗るポジションも真ん中に近くなるというわけです。

カタログでは同じスペックでも、プロフィールが違うボードが創れちゃうんですね。
ご興味のある方は、是非その辺りのボードつくりの『サジ加減』についてお話させてくださいね。
なかなか奥の深い部分ですが、「嘘だろ、これ?」みたいなボードも、市場には溢れているのもまた事実です(笑)。

ボードを選ぶのはとても楽しい時間です。
安い買い物ではないので、質問があれば何でもお問い合わせくださいね。
御自身のいつも滑るロケーションや、求めているスタイルを教えていただければ、スタイルや雪に合ったボードを一緒に考えさせてください。

納得してご購入いただき、いい雪の上で滑り出してもらえたら・・・最高ですicon:animal_11

| MOTOKI | 2011.10.30 (Sun) |

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梅雨に入って湿度が多くなると、真冬の山で頬を突き刺した乾燥した北風や、吹き溜まりをボードがスライスして飛ばされていく雪煙が懐かしくなりますね。

Konayuki どうなってんですか?
のお問い合わせですが・・・ そろそろ10-11の製作と販売と、僕の気持ちについて少しずつ話していきたいと思っています。

今年は僕にとっては大事な年でした。
今年は御柱という大きなお祭りが数え年で7年ぶりに僕の住む諏訪地方にはありました。
御神木となる樹齢240年を超える樅の大木を八ヶ岳から曳き出して、社殿に建てる祭りです。自然に感謝し、森に樹に感謝できる、素晴らしいお祭りです。
そんな訳で冬からこの間まで『神様』に夢中でした(笑)。

Konayuki Snowboardsと同じくらいに真剣にならないと、中途半端な結果しか残せないお祭りなので、本気で御奉仕させていただいたつもりです。
そんな訳で、昨年ほどの試乗キャラバンも出来ずに、営業もすることなくお客様とお話しする時間も取れなかったのも事実です。
プロダクツを伝えながらわかっていただける作業は大切なのですが、旅をしながらお祭りの準備と神事をすることは、不器用な自分には出来ませんでした。
かといって、自分自身がSnowboardingから離れて雪の上に立っていなかったかというと、いつも以上に敏感にいい雪の上では必ず滑っていました(生意気なようですが、これが僕の仕事ですから)。
Snowboardingや雪から離れることはありませんが、中途半端に『Konayukiの商売』と『御柱』のどっちも上手くまあまあやる・・・ということは、どちらも真剣で大事なことなので無かったということです。
やる気あるのか? ってお叱りにお答えするとしたら、やる気がありすぎるからこそ大事にするのです。モノ創りのこだわりの中では売りさばくことよりも、僕自身の考えの根本のほうが大事なので、きちんとやれる状況までは時間が必要だったということなのです。
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御柱で山や森の神様の側で係わりながら、大自然の恵みに感謝して滑った今年の自分を振り返ると、結構『最高にやばかった』ことの連続でした。
山の神様に沢山のフィーリングを貰った気がする日々でした。
インスパイヤされた感覚も、イメージも、そこには嘘はありません。
いつも以上に敏感に繊細な感触をKonayukiの中に活かせる。
新しいアイディアもこだわらなきゃならない部分も浮かんでいます。
それはこれからどうしていくかにかかっていますが、楽しみな作業の積み重ねのことです。

今後これから創るKonayukiは素晴らしい作品になるように楽しみます。
しかし、今年は本数は創りません。
その話については、また次回お話しさせてくださいicon:animal_11

| MOTOKI | 2010.06.15 (Tue) |

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